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整体師の仕事はAIの進化でなくなるのか

整体師は資格を取得して働くのが一般的ですが、AI(人工知能)が進化して整体現場にも導入され始めたことで、整体師の仕事がなくなるのでは…という不安を感じている人も少なくありません。ここでは現状の整体師の仕事とAIの関係について、詳しく紹介していきます。

整体現場へのAIの導入

AIの進化が著しい今、整体現場にもAIが導入され始めています。日本ではありませんが、シンガポールではAI整体師、いわゆるロボット整体が人気です。

理学療法士がスクリーンで患部を選択すると、筋肉のコリの計測を行ってAIが施術をするという仕組みです。人が施術しているかのように感じられるシリコン製の先端部を使用しています。

ロボットが施術を行うことで人件費の削減ができる、そして施術可能数を増やして売上のアップにつながる、という点でAIは注目されています。

日本の整体院でも、AIが施術を行うことはなくても姿勢分析を行うなど一端を担うようになっています。患者さんの身体にふれなくても、患者さんの症状や要因をAIが分析してくれます。

整体師の経験や技術に関係なく、AIを使用すれば正確な姿勢分析が可能です。またAIなら学習させることで見落としなどのヒューマンエラーを防ぐことも可能でしょう。整体師が施術・姿勢矯正を行う際のサポートとしては、非常に頼れる存在です。

整体師の仕事はAIの進化ではなくならない

整体師の仕事がAIによって代用可能な仕事なのかというと、実際には現実的ではありません。

AIの画像認識技術が進歩したことで姿勢分析は整体師が行わず、AIが行えるようになっていきます。しかし、実際に人の身体に直接触れて施術や姿勢矯正をする行為自体は、やはりAIではなかなか難しいでしょう。

絶妙な力加減と繊細な技術を必要とするため、どれだけAIの能力があがっても人間のように施術を行うことはできません。同じ症状であっても、人によって痛みを感じる強さは異なります。人に合わせた微妙な力の調整は、AIでは代用できないのです。

また施術を受ける患者さんの中には、整体師に話を聞いてもらいたい、という人もいます。最近ここが痛む、こんなことがあって体を悪くしてしまった……などの話をしながら施術をすることで患者さんもリラックスでき、より整体の効果が高まる可能性もあります。

上記でもお話ししたように、整体の現場におけるAIは人間のサポート役であり、実際に人間に代わって姿勢分析から施術まですべてを担うことはできない、と考えられています。AIにはAIの、人間には人間に役割があります。

整体師の仕事はまさに「手に職」です。AIのサポートを受けることで、より一層整体師としての技術に磨きもかかっていくはずです。AIと共存しながら、整体の現場をより一層良いものに変えていく、という気持ちで取り組みましょう。